28 Mar 2020

オーガニック・ビーガン化粧品の一般化に思うこと



ここ最近一気に市民権を得てきた感のあるオーガニック・ビーガンを謳う化粧品。
大手コスメストア、Sephoraのラインナップを見ていても、定番のデパートコスメに加えて大きく取り上げられているのはDr.' sコスメからビーガン系コスメにシフトしています。




今圧倒的に支持を得ているのはオーガニックに加えてビーガン、アニマルテストフリー(クルエルティフリー)の化粧品。
今やドラッグストアにもビーガン化粧品の時代。
セレブもビーガンコスメのビジネスに乗り出しました。人気ドラマ、ストレンジャー・シングスのミリー・ボビー・ブラウンもその一人。
若者(ターゲット層はどうやら10代)のために自身のビーガンコスメブランドをプロデュースしています。
Florence by Mills
このブランドはイギリスの大手ドラッグストアBootsでも取り扱っています。
お値段もファンデーションが$10.80から、グロスは$12.00からと手が届きやすいお値段。
さらにはLady GagaプロデュースのHaus laboratoriesもビーガンコスメであり、クルエルティフリー。こちらはAmazon独占販売(海外配送可)

元々ヨーロッパはオーガニックなスローコスメがお得意でしたが、今はアメリカがその流れに+ビーガンやアニマルテストフリーで乗っかってきている感じ。
プラスチックフリーもトレンドのひとつなので、紙パッケージの化粧品もずいぶんと増えました。
そんな話題のブランドをいくつかご紹介します。

Tart(タルト)
コロンビア大学出身の心理学のPhDであるモーリーン・ケリーが1999年に創設。
このブランドが珍しいのは、トキシックフリー(パラベンやミネラルオイル等未使用)、ビーガンコスメであることに加えて、グルテンフリーであること。
カラーバリエーションが豊富で、パッケージも従来のビーガンコスメのイメージを覆すほどカラフルで可愛い。
なんと現在はKOSEが保有。

Fresh(フレッシュ)
1991年にボストン在住のロシア移民である二人のファウンダーにより創設。
当初はハンドメイドのナチュラル石鹸から始まったブランド。
現在は泣く子も黙るLVMHグループの1ブランドです。
こちらはトキシックフリーのナチュラルコスメブランド。
石鹸やボディケア、スキンケアもありますが、現在の看板アイテムはSUGERと名付けられた高級リップケアシリーズ($18から)。

MILK(ミルク)
2016年創設されたビーガン、クルエルティフリーブランド。
メンズ用コスメもユニセックスコスメも取り扱う。
チークやリップ、スキンケアまでもが繰り出し式のスティックタイプなのが面白い。
シンプルだけどスタイリッシュな容器も◎。
ベストセラーアイテムはKUSH ハイボリュームマスカラだそう。

BITE(バイト)
2011年創設のカナダのブランド。
こちらもグルテンフリー、ビーガンおよびクルエルティフリー。
直営店のLIP LAB以外はSephoraでの独占販売。
製品はファンデーション系とリップ製品のみという少数精鋭。

Drunk Elephant(ドランクエレファント)
こちらは2012年創業でSephoraなどで販売され、知る人ぞ知る人気コスメとなったブランド。2019年には資生堂が買収。
トキシックフリーであり、一部製品を除き、ビーガンおよびクルエルティフリー。
日本でも本田翼さんがInstagramに掲載したことにより日本でも知名度がぐっとあがりました。そのララレトロホイップトクリームが様々な雑誌のベストコスメに選ばれているベストセラー。

日本ではあまりベジタリアンやビーガンが少ないので、こういった概念の化粧品は少なく、どちらかというと皮膚科の医師監修のコスメだったり、デパートコスメのシェアが断然大きい。
オーガニック化粧品だってヨーロッパよりだいぶ遅れていたし。
ただ、やはりこの先これらの概念も必要であり、必要とする人がいるということ。
数年前までハラルのお店や食品が日本ではほとんどなかったように、今後シェアが伸びていくだろうと予想されます。
そういう意味では資生堂のDrunk Elephantの買収、KOSEのTart保有も非常に大きな意味を持ちます。今後、各社傘下で日本製ビーガン、クルエルティフリー、グルテンフリーのコスメが出てくる日も近いかもしれません。

現在SephoraやSpace NK(イギリスのちっちゃいSephoraみたいなお店)ではアジアのコスメと言えば韓国!といった並びになっています。もちろんSHISEIDOは置いてありますし、SUQQUのカウンターもありますが・・・
日本でも韓国コスメは流行ってますね。
しかし、やはり日本だって負けていられない。韓国にできるなら日本にもできるはず。特にトップ企業ならそう思うはず。
お手頃に安全に使えてかつ効果のあるコスメが国産で手に入るようになるといい。そして海外でも買えるようになったら最高。
やっぱり譲れないコスメってあるから。


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